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隠れ名所 (京都・上高野・蓮華寺)

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京都の2日目は 洛北方面の上高野~修学院~一条寺を歩きます

恐らく一番徒歩距離の長い行程で 最初の記事で書きましたLOWEPROのロードランナーの本領発揮です

出町柳から叡山電鉄に乗って 三宅八幡で降りて 蓮華寺へ

その行程は前回の写真です

蓮華寺は隠れた紅葉名所ですが 写真的には大銀杏の落葉の方が抜群に良いですね

楓はそれなりに多くありますが それほど豪華ではないので写真的には どうでしょうか

やはり初日の光明院や雲龍院のように こんなところにこんな雰囲気のお寺がひっそりと存在してたんだという新鮮な驚きが見るモノすべての好感度を底上げしてくれる そういう立ち位置のお寺ですので 気をつけることはただ一点 事前に「紅葉の隠れ名所」などとあらぬ期待や決めつけをせずに こころ白紙のまま行くことにつきます

写真的にも こ~んな感じの豪勢な楓を撮るんだとかイメージ先行ではなく スナップの要領である程度受け身で色々と受け入れながら撮る それしかありません

それさえできたら どんなお寺でもハッピーに過ごすことができる気がします

いかにも「京都紅葉」といった写真が なかなか撮れないと焦ってきますが 初日もこの日も歩留まりが悪いにもかかわらず そこまでイライラしませんでした


人気のない朝一番に訪れましたが 私の他に お坊さん風の風貌の中年男性と付き添人2名のグループが銀杏の木を見上げて 俳句を詠んでました

お坊さんは恐らく著名な先生らしく 思いつくままに一句詠み上げると 決まってお付きの人が「わぁ~素敵やわ~」と褒めちぎる ということをひたすら繰り返してました

お坊さんの句は 素人耳にもなかなか品があって 詠み上げる句を聞きながらの銀杏撮影はなかなか風情があってオツなものでした

俳句がどこをどう切り取っているのか 写真的にもそれが可能か なども考えつつですが

このお坊さんは おそらく私のことを意識してだと思うのですが お付きの人に「こういう素敵な風景は写真じゃなくて目で見て心で詠まないと見たことにはならないのよね~」と言ってました

そういうことを言う人って 必ずこっちが何を撮っているか気になってしかたない人だったり 自分も撮りたい人なんだという 経験則があるんですよね

私のほうでは 重機材の人間(私)が縦横無尽に歩き回って しかも一箇所で粘って相当な枚数を撮影しているの目の当たりにしたら 如何に無の境地を得た坊さんでも写真を撮りたくなるだろうと思い 実際の撮影と撮りたくなるようなパフォーマンスをしていたら おもむろにコンパクトを取り出して「どれちょっと私も」と撮影を始めました

そのうち俳句を読む回数より シャッターを押す回数の方が増えていました

この日は風が強くて 吹く度にすさまじい銀杏の落葉があって これは圧巻でした

一寸先も見えないといったくらいで 吹くたびに皆さん大歓声

思わず失笑したのは 先ほどまでは品格のある俳句を読んでいたお坊さんが 素晴らしい落葉の瞬間に 流石に自分を見失ったらしく けどハイカー(俳句を読む人)の性分は忘れられないらしく やめとけばいいのに無理やり詩をひねりだそうとしたことでした

で 出てきたのは 「・・・(思い出せないしここはどうでもいい)・・・・・・・(銀杏の落ち葉を小判に例えて)・・・大判小判がザックザク」と ガクッと品の落ちた下世話な詩でした

お付の人は落葉に夢中で先生の詩なんか聞いちゃいいないので この先生は「銀杏をね大判小判に例えてだね・・・・」と一生懸命に解説をしてました

そんな程度の低い詩に解説は いらないっちゅうねん 子供でも分るっちゅうねん

秋という季節のハイライトである 素晴らしい銀杏の落葉 その瞬間を捉えるだけの器量がこの「先生」にはなかったことが確認できた瞬間でした

読めないならうたわない・・・・己をしることは恥をかかないことでもあります

現に私は とても写真には撮れないと諦めて ただただ散り吹雪の中に佇むだけでした

それはそれは幸せなひとときでした
by private__eyes | 2006-12-23 15:47 | 京_照り葉Walk


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